住む場所の決め方とは?
土地、環境、行政サービスの調べ方
住宅の購入は一生に一度の大イベント。住む場所は、日々の生活の質を大きく左右する重要な要素です。通勤や通学の利便性、周辺環境、行政サービス、治安、自然災害リスクなど、様々な要素を考慮する必要があります。
ここでは、住む場所を決める際のポイントを、土地、環境、行政サービスの視点から詳しく解説します。住む場所の決め方に悩んでいる方や、何を調べればよいか分からない方はぜひ参考にしてください。
街の選び方
周辺環境・施設を調べよう
商業施設までの距離は、住みやすさを選ぶうえで大事なポイントです。またお子様がいるのであれば、小学校や中学校までの距離や学区も重要ポイントでしょう。
これらの施設が徒歩圏内に揃っているか、あるいはアクセスしやすい場所にあるか確認しましょう。
- ・スーパー、コンビニ、ドラッグストアなどの商業施設
- ・公園、児童館、図書館などの公共施設
- ・病院、クリニックなどの医療施設
- ・学校、塾などの教育施設
- ・飲食店、カフェなどの娯楽施設
暮らしたい地域や検討している不動産に日常的に使う施設があるか、またその距離がどれくらいかを確認することをおすすめします。
不動産検索サイトでは、周辺環境や施設への距離が提示されていることが多いですが、実際には行きにくかったり、駅とは反対方向にあったりする場合もありますので、Google Mapで位置関係を調べてみるのもおすすめです。
生活の利便性を確認しよう
- ・バス路線の充実度
- ・周辺道路の混雑状況
- ・駐輪場、駐車場の有無
- ・騒音レベル
・駅からの距離、交通アクセス
これらの要素は、日常生活の快適さに大きく影響します。
行政サービスを確認しよう
住む場所を決める際には、家賃や交通アクセスだけでなく、様々な要素を考慮する必要があります。特に重要なのが、公共料金、育児・教育、医療、福祉といった生活に密接に関わる行政サービスです。
水道代などの基本的な料金は地域によって大きな差はありませんが、ゴミ処理に関しては、自治体によって大きく異なります。
- ・有料のゴミ袋を購入し、門前に置いて回収してくれる
- ・無料で指定の場所に持ち込む
- ・分別方法が細かく、ルールが厳しい
など、様々な方式があります。
ゴミ処理は毎日の生活に関わるものですので、事前に確認しておきましょう。
育児・教育
子どもがいる家庭では、育児支援制度や教育環境も重要なポイントです。
- ・子育て支援金
- ・ベビーカーなどベビー用品の貸出の有無
- ・紙おむつの支給や補助金
- ・幼稚園・保育園・学校の位置
- ・学区
- ・給食の有無
など、自治体によって様々なサービスや制度があります。これらの情報を事前に確認しておくと、子育てや教育に関する負担を軽減することができます。
例えば横浜市では、これまで中学校給食がなかったことが有名です。自分が育った地域で当たり前のように給食があった人には驚きですよね。実は令和8年度から全員給食が開始されることになりましたが、給食の有無というのは親御さんの準備や金銭負担に大きな影響があるため実は見逃せないポイントです。
また地図上では近くても、その学校に通えるとは限りません。道路一本で学区が違う場合もありますので、しっかり確認しましょう。
医療
病気になったときや、介護が必要になったときには、医療・福祉サービスが重要になります。
- ・医療機関の数と種類
- ・介護施設の数と種類
- ・各種サービスの内容
- ・利用料金
などを事前に確認しておきましょう。
充実した行政サービスは、生活をより便利で快適なものにしてくれます。
治安に問題ないか確認しよう
- ・犯罪発生率
- ・防犯カメラの設置状況
- ・夜間の街灯の明るさ
安全な環境で暮らすためには、治安も重要なポイントです。
また、実際に地域を歩いてみることもオススメです。昼と夜では街の雰囲気がガラッと変わるところも多いので、色んな時間帯で実際に足を運んでみてその地域の雰囲気を体感してみると安心でしょう。
また今は問題がなくても、引っ越した後に近隣に風俗店がオープンするといったことも避けたいですよね。物件の用途地域が第1種住居地域や準住居地域などの場合は、用途制限により風俗店がオープンする心配はありません。住みたい地域がどのような用途地域に属しているかもぜひ確認してみてください。
だいたいの地域が決まったら土地を調べよう
自然災害の被害の影響を確認しよう
- ・ハザードマップで洪水、土砂災害、地震などのリスクを確認
- ・地盤沈下や液状化のリスク
- ・過去の自然災害被害
川や山が近くにある場合、大雨や台風での土砂崩れや増水での川の氾濫等がどのようになるか、予め確認することがとても重要です。自然災害の被害の影響を確認するには、自然災害を予測して地図化したハザードマップを活用することをおすすめします。
自分で調べただけでは不安な方もいると思いますが、不動産を購入する際は宅地建物取引主任者からの重要事項説明で説明が義務付けされていますので、そこで確認したり、気になることは質問してみると良いでしょう。
土地の設備や環境を調べよう
- ・日当たり、風通し
- ・道路からの視線
- ・周辺の建物の高さ
- ・電線や電柱の有無
- ・騒音レベル
これらの要素は、毎日の住環境の快適さに影響を与えます。
住む家を絞り込んだら、電気、水道、ガスの引込状況、接道方向、前面道路の幅、陽当たりをチェックしてみましょう。実際に物件を見に行く日が雨の日であれば、土地の水はけも確認できます。
最近では非加入によるトラブルが増えている自治会の有無も、できるだけ初めに調べておくことをおすすめします。近所トラブルを事前に避けるためにも、物件を決める際には不動産業者に一度聞いてみるのもよいでしょう。
また住宅の建設を検討している方は、イメージしている家を建築した場合に車庫入れはしやすいかどうか、部屋に陽は当たるのか細かく確認することが大切です。
住みやすさや土地の情報は、その土地に強い不動産業者に聞くのが1番
インターネットで情報を収集するだけでなく、実際に現地を訪れて自分の目で確かめることが重要です。さらに、その土地に強い不動産業者に相談すれば、住みやすさや土地の情報についてより詳しく教えてもらうことができます。
住む場所を決める際には、様々な要素を総合的に判断する必要があります。今回紹介したポイントを参考に、後悔のない、自分にとって最適な住まいを見つけましょう。